気品漂う調度品に囲まれ、優雅な時間が流れる「パラッツオ」。眼下に隅田川やきらめく夜景を眺めながらいただくフレンチは、また格別の味わいである。
野口シェフのおすすめは、5月からのグランドメニューの一品「新鮮な魚介類と有機野菜のメリメロ仕立て」。メリメロとは、フランス語で“ごちゃまぜ”という意味の言葉。その言葉通り、旬の野菜からホタテやオマール海老といった魚介類、トマトのエキスだけを凝縮したゼリー、オリーブとアンチョビのタップナードなど、一皿の中に多彩な味が盛り込まれている。「今の時期はホワイトアスパラが非常においしい季節。フルーツトマトも甘みや香りが増します。ほかには枝豆やコールラビなど、野菜はその時々でいいものを使っています」。生のまま提供する野菜に関しては、本来のみずみずしさを味わってほしいと、その日の朝収穫されたばかりのものにこだわっている。また、枝豆の調理法にはシェフならではのアイデアが。「実は隠し味にピーナツが入っています。ピーナツの濃厚な味と香りは、枝豆との相性が抜群。合わせることで、枝豆とは思えない風味になります。『え、これ枝豆なの?』と驚いてもらうのが狙いなんです」
常にゲストに新鮮な感動や驚きを提供したい、と語る野口シェフ。「シーフードの甘みと野菜の持っている苦み、タップナードやキャビアの塩気。この一皿の中にいろいろな味があります。一つのお皿で五感を表現したいと思いまして」。同じ料理でも食べ方を変えることで、また違った味わいを楽しめる。そんな多彩さに満ちた料理が、シェフの理想でもあるという。食べる側も創造性をかきたてられる野口シェフの料理を、ぜひその舌で味わってほしい。
(お問い合わせは03-3667-1111/内線3731) |
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1961年東京生まれ。89年ロイヤルパークホテル入社。2007年「パラッツオ」のシェフに就任する。毎日、新作料理の構想に余念がない野口シェフ。シェフにとってフランス料理は、いて当たり前の存在、夫婦みたいなものだと語る。
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